食の安全が注目されたのは未曽有の大震災でした
食の安全、このことについて、今までこれほど日本人が真摯に目を向けたことはなかったのではないか、そう思わせる出来事が2011年に起こりました。
東日本大震災は、沢山の方がお亡くなりになり、現在も未だ行方不明となっている方々がおられます。
津波によって沢山の命が奪われたに近代における最大の震災は、放射能の怖さを日本人に伝えることにもなりました。
放射能に汚染されているのかもしれない、たとえ数値が低くても恐怖が消えず、福島県産の食べ物は大打撃を受けました。
始めて現代、飽食の時代と呼ばれるこの時代に、食べ物の安全性が注目されたのも、尊い犠牲者を大勢出した、あの忘れられない災害が教えてくれたことでした。
食の安全を考える上で、自分達が食べるもので、自分たちが作り出せるものならば、しっかりとその目で確かめられる安全な食材を利用したいと、自分たちで作るという事に目を向けさせてくれました。
菜園付住宅が求められている現代
誰がつくるでもない、自分たちで作ることができるものは自分たちで作ろうと、家庭菜園を行う人が多くなっているといいます。
そこで注目されたのが、菜園付住宅です。
家庭菜園が付いているというと、多くの方は都市部ではなく、地方、もしくは都心郊外の一戸建てを連想します。
しかしそうではなく、都内という環境で菜園付の住宅が販売されているのです。
この注目の住宅は、屋内菜園を実現しているもので、ここに暮らす人たちは、完全無農薬、有機栽培の野菜を収穫できるという魅力的な住宅です。
またそのほか、都心以外でも、展望浴場、パーティルームなど、多目的に生活を楽しむことができる共用施設、さらに屋上菜園を楽しめる施設が登場しています。
都市の緑化が生んだコミュニティー形成という効果
家族が食べるもの、口にするものが安全である喜び、さらに緑に触れあうことで癒し効果があるという事に加えて、ヒートアイランド現状を減少させるとして、菜園付住宅が注目されています。
豪雨時の保水効果、さらに植物を作ることで酸素をより多く作ることが可能となるため、地球環境の改善についての効果も期待されています。
菜園で農作業を行ううちに、お互いが持っている農業についての知識を伝え合うなど、今まで都市部にはなかったコミュニケーションの向上効果も注目されているのです。
都会は隣近所がわからない生活をされている方が多い、でも、こうした菜園付住宅を利用するなどで、隣近所のお付き合いも生まれています。
資産としての効果にも注目が集まる
菜園が付いている住宅という事で、通常年数で目減りしていく資産価値を維持するという事でも期待が広まっています。
今暮らしている住宅の資産価値がそれほど減少しないという事なら、最終的に人に貸す、売却するという事も考えることができます。
築50年を超えるというUR都市機構の団地についても、リノベーションプロジェクトが行われ、再生の中に菜園、畑で利用できるスペースを設けています。
これからさらに様々なメリットがある事が世間に広まっていくことが期待される、菜園付住宅は、そこに暮らす人が暮らしを楽しみ、食の安全についてしっかり考えことのできる魅力ある物件として、将来多くなっていくことが予想されます。